10.引き留めは本当に期待されているのか

 #社員の話


会社を辞めると言うと、上司から引き留めにあうことがあります。

すると誰かが

「引き止められるくらいだから期待されているんだよ」

と慰めてくる構図。



でも、私がいた会社は違います。期待ではないです。



通勤2時間越えの女性の先輩がいました。

人事異動で私と同じ職場に来られました。

異動は拒否できなかったのか伺ってみたところ、

女性の先輩「異動を聞いたとき、『えー、遠い。やめようかなーー』って口をついて出たの。』

そしたら当時の直属の上司『辞めるんなら異動してからにしてくれ。今やめられたら俺の成績に傷がつくんだから。』って言われたの」



だから私は引き留められたからって、我慢して残ることはないと思っています。

誰かの成績のために我慢して残れと?私はそんなのあり得ないと思うから。





以前いた会社の

6.

私の後任として入った人と話す機会がありました。

後任の女性「別に何もすることないじゃないですか」

…と、掃除もお茶出しも作業のアシスタントも一切何もしてなかった様子。

「だから、窓際で文庫本読んでたんです。そしたら『自分で仕事みつけてね』って怒られて。…仕事ってどうやって見つけるんですかぁ」



年末になるころ、管理職の人が彼女の前に現れて

「ウチはもう事務いらないから」

と言い残され、年始の休みに入ったそうでした。



後任の女性「で、そんなタイミングで我が家に訃報がありまして…。とにかく年始すぐに帰れないと会社には連絡したんですね。そしたらお花とか電報とか寄越してくださって…。

その状況で、父に相談したんです。『事務イラナイ』と言われたんだと。

そしたら父が『…こんな花とか電報とかくださるのだから、まだ頑張ってみたら』と勧められたので、もどってきました」


だ、そうでした。



それ、本当に戻ってきてよかったのかなあ。

労基法的には全然間違ってないんだけどね。